手が遅いのでいつになったら完成するのか分かりませんが、最後までお付き合いよろしくお願いします。
今回の製作はヴェンジェンスです。
かなりのパーツ数ですがじっくり楽しみたいと思います。
○準備
・参考資料
ゲーム画面のモデルと公式設定資料集表紙のモデルでは細部がわりと違いますが、今回は主に公式設定資料集の表紙モデルを参考にしています。
ただCGモデルのディテールを徹底再現するのは相当に大変なので、今回は参考程度にしています。

アーマードコアVはミリタリー寄りのデザインなので今回は現用AFVのイメージで作ることにしました。
とりあえず手元にある資料をあれこれ見てイメージを膨らます。

1/72スケールなので、同じく1/72AFVのキットを横に置いておくと、パーツの厚みやエッジの処理等が感覚的に(というか指先的に)分かりやすいかなーとか。

・リベット
今回一番悩んでいるのが各部のリベット表現です。
気になるのは大きく2点。
1.「リベット」なの?
各面隅の凹モールドはなんだろうか?という疑問です。
リベットっぽく見えすが、初期の戦車のように装甲板をリベットで結合してるってことはないだろう、と。
でも本体表面に装甲パネルをボルト止めしてるようにも見えないしなあ…。
ゲームCGではもっと細かいリベットやパネルラインが描かれているので、どんな構造なのかなんとも解釈に悩むところです。
結局よく分かりませんが、以下では便宜上「リベット」と表記します。
2.金型の都合上
金型で成形しているため仕方ないのですが、パーツの方向によって凹リベットの形状が違っています。
1)金型の開く方向の面は「点状」
2)斜めの面は「涙滴状」
3)垂直面は「線状」
2)は無理やり点状のモールドとして入れられている感じで見た目が良くありません。目立つ部分は要修正です。
3)はむしろ割りきって初めからマイナスモールドとして入れらているようです。
画像の矢印のところは凹モールドが頭部バルカン風になってしまっているので、修正したい部分です。

右肩の頭部ミサイルポッドですが、
(1)の外側面のリベットは綺麗な「点状」です。
(2)の後面は全て「線状」のモールドになっています。外側面との表現の違いが少々気になります。
(3)の上面には何もありませんが、本来(1)と同様に「点状」のモールドが入っている部分だと思われるで追加したいところです。

足首の装甲板は全周に「線状」のモールドが入れられています。SFメカとしてはこれはこれでカッコ良いのでアリな気もします。

実はすっかり忘れていたオーバードウェポン。
こっちは一転して全面凸リベットです。
ええ!? なんで??
キャラクター性・異質性の表現としては合ってるのでOKでしょうか。
ただかなりオーバースケールだし、パーティングラインの処理を考えるとなあ…。
うーん。

ってなことを考えながら製作開始です!
○製作
・頭
分厚いアンテナが気になるので、半分くらいの厚みに削りました。
頭頂部に大きめなヒケがあるので、ラッカーパテで処理。
エッジをもう少しシャッキっとさせたいので、モールドをつぶさない範囲で面だしを行ってます。
前述の頭部バルカンはシアノン+ベビーパウダーで埋めています。

・やすり板
やすりがけはT字のアルミ棒(幅1.5cm、長さ8cm)に紙やすりを貼りつけて行っています。
貼りつけは仮止め用のナイスタックリムカを使用。削り中には剥がれず、交換時にペロッと剥がれる適度な粘着力で超便利!
400番・600番は大きな面も小さな面も基本的にこれで処理しています。



・リベット
斜め面のリベットが涙滴状になってしまっています。
全部修正するのは大変なので、気になるところを埋めて掘り直しました。

・ジェネレータ
胴体後部のジェネレータ下部はリベットが線状になっているので埋めました。
また、合わせ目に一部隙間ができるのでメッシュ部分を埋めないように丁寧に修正します。

・ジェネレータ上部装甲板
ジェネレータ上部に覆いかぶさっている装甲板です。整備時は前方にガバッと開くのだろうと考えると、前側に付いている凸モールドはヒンジのハズ。
装甲板にめり込んでいる部分はカットして、プラ板を内面・上面に継ぎ足ししました。

・ジェネレータ側部装甲板
断面の角度がなんだか気になったのでプラ板貼って修正。
ここと上部装甲板は一枚板っぽいのでリベット状のモールドは埋めました。


・ブースターブロック
ジェネレータ横のブロックです。側面から装甲板を貼っているんだろう、ということでスジボリを追加しています。表面の窪みは良く分らないのでプラ板で埋めました。
上部の突起物はつり上げ用のリングのようなのでピンバイスで開口して、ナイフと針ヤスリで整えました。

・逆流制御モノリス
胴体上面左後部に付いてる逆流制御モノリスですが、根元からもげそうで不安なのでベルトで固定してみた。
クランプは1/72AFVのものをそぎ落として移植。ベルトはイエローサブマリンのプラストライプです。

・アンテナ
アンテナはかなり太いので0.3mmピアノ線と真鍮パイプで作りました。

・ブースタノズル
ノズル断面の厚みが気になるのですが、結構分厚いし六角形なので内側を削って薄くするのは難しそうです。
そこで今回はデザイン画を参考に断面にスジボリを入れて2重構造にすることにしました。

こういった断面のスジボリには両針型のスプリングコンパスを使っています。
少し長くした片側の針をパーツ側面に引っかけて、ガリガリ平行線を引きます。
ただ、今回はパーツが小さい上ABSなのでアタリ程度の線しか引けませんでした。
結局ナイフ・ケガキ針・雲母堂の0.2mmライナーチズル、0.3mmカッターノミを使って地道に掘りこみ。
交点は慎重にナイフやノミの押し掘りで整えます。



首元と胸部先端に付くセンサー的な何か。
左肩口の汚染計測器と同じようなものなのかな?
先端を2mmピアノ線に交換しました。
エッチングノコで切り込みを入れて、ナイフ・ライナーチズルで溝を掘って埋め込みました。

・リコン射出装置
リコンユニットを打ち出すのに角度固定では困るので、斜め上方を向くように回転機構を設けます。
基部はコトブキヤの丸ノズルを組み合わせ、斜めに削って本体に合わせました。
・前部ドーム
前部上面につくドーム状の部分は後付けの装置のようです。
一番装甲の厚い部分に穴を開けて配線を通すことはしないだろう、ということで首元まで配線を伸ばしてみました。


・右胸部装甲板
この装甲板表面には何か棒状の装置が付いています。金具に載せてあるだけって感じですが、何に使うものなのか?
両端が針状になっているので、ピトー管とかDBSS(ディ・ブリーフィング補助装置)みたいなプローブっぽい?
汚染度計測器の本体なのかも。
キットでは装甲板と一体化しているので、真鍮パイプと金属線で新造。
真鍮パイプは新撰組の超極細真鍮パイプセットが便利です。
装甲板の固定具はプラペーパーを丸めて貼りつけました。
切り欠き部分はシャープにしたいので、先端を研いだマイナスドライバーをサクッと突き刺して切りました。
この装甲板はかなり厚みがあるので、表面に装甲パネルが貼ってあるものと解釈。
表面のエッジ部分と装甲断面にスジボリを追加、リベット状の凹モールドを修正して装甲パネルがボルト止めされている風にしました。




・左胸部装甲板基部
なんだかこの部分だけ他と雰囲気が違います。びっしり入ったパネルラインとリベットがAFVというより航空機の薄い外板のような印象です。
埋めてしまうか、そのままでいくか…。
装甲板としての機能は無さそうですが、左右の重量バランスを考えると、ここは軽く作るしかなかったのかも。
空間装甲的な役割くらいにはなるか?とか色々妄想します。
…で悩んだ末、結局ほとんど埋めてしまいました。
上・下面にもモールドを追加しています。


・左胸部装甲板
左胸に突き出ている巨大な装甲板ですが、内側・上下の断面角度が気になるので、プラ板を貼って修正しました。
断面の修正のため一旦表面のモールドは削ったので、上下・中央にある突起部分は後で作り直しています。
少し大きめのプラ板を貼った後、形状を整えて最後に中央の溝を掘ります。
突起中央の溝は.幅03mmに削りましたが、いきなりスジボリをカッターノミで広げると左右にずれやすいのでちょっとひと手間。
ナイフで切り込んでスジボリを入れ、目立てやすりで任意の太さまで広げてからカッターノミで整える感じで掘りました。



・窓
装甲板の上部開口部に窓ガラスを入れたい!ので、まずマスキングテープを表に貼って裏からナイフを入れて切り出しました。
これをアタリに透明プラ板を切り出して、あとは慎重に削ってサイズ調節です。上下の断面は垂直ではなく角度が付いているので目分量で削ります。
で、合わせてみると下にわずかに隙間が…。寸法より断面角度に問題があったようです。
作り直してもピッタリ合う気がしないので、窓枠を付けて誤魔化すことに。
窓枠はプラストライプを0.2mmほど内側にはみ出させて貼りつけ。少し薄いので2枚重ねで貼っています。
で、透明プラ板をはめてみると…ああ、何とかなりそうです。あとは透明プラ板の断面を装甲色で塗っておけば問題ないだろう、きっと。





・左胸部ライト
装甲板の下部開口部はライト用に開けられた部分のハズ…ですが、前から覗くとライトの位置が合っていません。
なので、ライトの取り付け部分を底上げして開口部と合うようにしました。
ライト基部はあえてぞんざいな感じで延長しています。後で裏側にコードを追加しようかな。
また、胴体は左右と中央が別ブロックに見えるようにスジボリを追加しました。フリーハンドで入れたので後で修正が大変かも。



くみ上げるとこんな感じ。
胴体はこれで完了です。

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